宇多田ヒカル公式サイトに父親の宇多田照實氏のコメントも載っていました。
それを読むと、やはりただのうつ病ではなく統合失調症の可能性もあったのかなと思えます。

母親が小さい頃から不安定というのは統合失調症の母親を描いたコミックエッセイ「わが家の母はビョーキです」と同じパターンです。

しかし、藤圭子は適切な治療がなされないまま亡くなりました。

schizophrenia
photo by Mark Turnauckas

宇多田照實氏のコメント(抜粋)より

この感情の変化がより著しくなり始めたのは宇多田光が5歳くらいのことです。
自分の母親、故竹山澄子氏、に対しても、攻撃的な発言や行動が見られるようになり、光と僕もいつの間にか彼女にとって攻撃の対象となっていきました。

しかし、感情の変化が頻繁なので、数分後にはいつも、「ゴメン、また迷惑かけちゃったね。」と自分から反省する日々が長い間続きました。
とても辛そうな時が多く見られるようなった際には、病院で診察を受け、適切な治療を受けるよう勧めたことも多々ありましたが、このアドバイスは逆に、僕に対する不信感を抱かせることとなってしまいました。

結果、本人が拒絶し続けた治療が成されないまま、彼女の苦しみは年を追うごとに重症化したものと思われます。

直近の12年間は、好きな旅に思い立ったら出かけるという生活を送っていました。アメリカは一回の入国で最長5年間の滞在許可がもらえるビザを取得し、ニューヨークを拠点に、ヨーロッパ各国、米国各地、オーストラリアなどを気の向くまま、頻繁に旅していました。

そのような環境の中、光と僕には昼夜を問わず、予期せぬ時間に電話連絡が入り、「元気?」という普通の会話が交わされる時もあれば心当たりのない理由で罵声を浴びせられる時もあり、相変わらず心の不安定さを感じさせられてとても気がかりでした。

宇多田ヒカルオフィシャルサイト
http://www.emimusic.jp/hikki/from_hikki/


ここで、治療を本人が拒絶していたことが明かされています。

病識の無い精神病患者は厄介です。

いくら潤沢にお金があっても救えない命があるということを、この事件は物語っています。
お金があまり無くても、適切な治療を受けさせるだけの知識を持った家族や友人がいたら違ったかもしれません。

ヒッキーが「わが家の母はビョーキです」を読んでくれていたらなぁ、と思わずにはいられません。

身近な人が救える命のこと。
精神病は性格や気の持ちようではなく治療が必要な病気だということ。
もっと啓発されるべきだと思います。

★ 自分が幼少期の頃から不安定な母親(のちに統合失調症と判明)に悩まされた中村ユキさんが、母親を適切な治療へと導き穏やかに回復させていく、家族愛のつまった感動作コミックです。
活字が苦手な方でも読めるマンガ形式で統合失調症に関する知識が身につきます。

わが家の母はビョーキです
中村 ユキ
サンマーク出版
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